“いちじゅん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一巡66.7%
一順22.2%
一旬11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
三人三様の議論が丁度ちょうど一巡いちじゅんしたところへ、後のドアがコツコツと鳴って、三等水兵の、真紅な顔が現れた。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「これには実に閉口したね」と父はみんなの顔を一順いちじゅん見渡したが、その時に限って、誰も笑うものはなかった。自分も腹の中で、いかな父でもさすがに弱ったろうと思った。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
わず一旬いちじゅんのうちに、弦三と素六の兄弟と、優しい母と姉とをうしなった彼女は、この次の、父の誕生日に集るであろうところの、僅か半数になった家族のことを想って、胸のせまるのを覚えた。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)