“いきがい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
生甲斐88.6%
生効11.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ことに、既成きせい政治家の張りめぐらした奸悪かんあくな組織や習慣を一つ一つ破砕はさいして行くことは、子路に、今まで知らなかった一種の生甲斐いきがいを感じさせる。
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)
そしてずうっとこんにちに及んでいる。いまのメリイ・カルヴィンは、闘牛によってのみ生甲斐いきがいを感じているといっても、過言ではあるまい。
半年ばかりですたれたが、一種の物妖ぶつようとなえてかろう。持たないと、生効いきがいのないほど欲しかった。が樹島にはそれがなかった。それを、夢のように与えられたのである。
夫人利生記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
最早、生効いきがいも無いと存じながら、死んだ女房の遺言でもめられぬ河豚ふぐを食べても死ねませぬは、更に一度、来月はじめの舞台が有って、おのれ、この度こそ、と思う、未練ばかりの故でござる。
白金之絵図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)