“いえすじ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
家筋37.5%
家系25.0%
家統25.0%
苗裔12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「申しちゃ失礼でございますが、隠密役なんていう方は、平常ふだんは何の御用もねえでしょうに、これだけの家筋いえすじをそれぞれ立てておく将軍様の世帯も、大きなもんじゃありませんか」
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
今の一言は、柳生の家系いえすじの者にはない事だ。未練な愚痴ぐち。無知な嘆声。聞き苦しいたわ言である。そのような心根ゆえに、この老人の太刀にすら一堪ひとたまりもなく打ち据えられるのじゃ。
柳生月影抄 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「……身に骨肉がないならば——父や母や兄弟や、そして家門や徳川家の直参じきさんなどという家統いえすじがないならば……」
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そこから坂のほうへ二三軒行くと古道具屋がある。そのたしか隣の裏をずっとはいると、玄関構えの朽ちつくした僕の故家いえがあった。もう今は無くなったかもしれぬ。僕の家は武田信玄の苗裔いえすじだぜ。
僕の昔 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)