十三年じゅうさんねん
明るい昼すぎの喫茶店で、彼は友人と待ち合わせた。友人はおくれていた。 客のない白い円テーブルが、いくつかつづいている。夏のその時刻は客の数もまばらで、そのせいか、がらんとした店内がよけいひろくみえる。 ふと、彼は、彼をみつめている一つの眼眸 …