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ぐわんぜ
ふりがな文庫
“
頑是
(
ぐわんぜ
)” の例文
私
(
わたくし
)
が
負傷
(
けが
)
を
致
(
いた
)
しますとお
父
(
とつ
)
さん
痛
(
いた
)
うないかと
云
(
い
)
つて
労
(
いたは
)
つて
呉
(
く
)
れます、
私
(
わたくし
)
の
心得違
(
こゝろえちが
)
ひから
斯様
(
かやう
)
に
零落
(
れいらく
)
を
致
(
いた
)
し、
目
(
め
)
まで
潰
(
つぶ
)
れまして、ソノ
何
(
な
)
んにも知らぬ
頑是
(
ぐわんぜ
)
のない
忰
(
せがれ
)
に
大仏餅。袴着の祝。新まへの盲目乞食
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
あの
頑是
(
ぐわんぜ
)
ない
太郎
(
たらう
)
の
寢顏
(
ねがほ
)
を
眺
(
なが
)
めながら
置
(
お
)
いて
來
(
く
)
るほどの
心
(
こゝろ
)
になりましたからは、
最
(
も
)
う
何
(
ど
)
うでも
勇
(
いさむ
)
の
傍
(
そば
)
に
居
(
ゐ
)
る
事
(
こと
)
は
出來
(
でき
)
ませぬ、
親
(
おや
)
はなくとも
子
(
こ
)
は
育
(
そだ
)
つと
言
(
い
)
ひまするし
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
日出雄少年
(
ひでをせうねん
)
は
頑是
(
ぐわんぜ
)
なき
少年
(
せうねん
)
の
常
(
つね
)
とてかゝる
境遇
(
きやうぐう
)
に
落
(
お
)
ちても、
昨夜
(
さくや
)
以來
(
いらい
)
の
疲勞
(
つかれ
)
には
堪兼
(
たへか
)
ねて、
私
(
わたくし
)
の
膝
(
ひざ
)
に
凭
(
もた
)
れた
儘
(
まゝ
)
、スヤ/\と
眠
(
ねむ
)
りかけたが、
忽
(
たちま
)
ち
可憐
(
かれん
)
の
唇
(
くちびる
)
を
洩
(
も
)
れて
夢
(
ゆめ
)
の
聲
(
こゑ
)
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
姉と一緒に居た間、私は殆んど
忿怒
(
いかり
)
といふものも知らなかつたほど自分の少年らしい性質が延びて行つたことを感じます。甥の下にはまだ
頑是
(
ぐわんぜ
)
ない年頃の姪が一人ありました。
幼き日:(ある婦人に与ふる手紙)
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
実
(
げ
)
に人生の悲しみは
頑是
(
ぐわんぜ
)
なき愛児を手離すより悲しきはなきものを、それをすら
強
(
し
)
ひて堪へねばならぬとは、是れも
偏
(
ひとへ
)
に秘密を
契
(
ちぎ
)
りし罪悪の罰ならんと、吾れと心を取り
直
(
なほ
)
して
母となる
(新字旧仮名)
/
福田英子
(著)
▼ もっと見る
「
俺
(
お
)
ら
爺
(
ぢい
)
と
火
(
ひい
)
あたつてたんだ、さうしたらくつゝかつたんだ」さういつて
與吉
(
よきち
)
は
俄
(
にはか
)
に
聲
(
こゑ
)
を
放
(
はな
)
つて
泣
(
な
)
いた。
彼
(
かれ
)
は
何
(
なん
)
の
爲
(
ため
)
にさう
悲
(
かな
)
しくなつたのか
寧
(
むし
)
ろ
頑是
(
ぐわんぜ
)
ない
彼自身
(
かれじしん
)
には
分
(
わか
)
らなかつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
理由は、女だと母の愛情を以てそれらの
頑是
(
ぐわんぜ
)
ない子供を取扱ふ事が出来るといふのである。ところが、福富の教壇に立つてゐる所を見ると、母として立つてるのとは
何
(
ど
)
うしても見えない。
葉書
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
奥様は世に嬉しげに
莞爾
(
にこり
)
御笑ひ遊ばしてネ、先生、私は今も
彼
(
あ
)
の時の御顔が目にアリ/\と見えるのです、其れから今度は梅子をと仰つしやいますからネ、
未
(
ま
)
だ
頑是
(
ぐわんぜ
)
ない
三歳
(
みつ
)
の春の御嬢様を
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
オランダの
女皇
(
ぢよわう
)
ウヰルヘルミナが、まだ
頑是
(
ぐわんぜ
)
ない子供の頃でした。
茶話:07 大正十四(一九二五)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
叔父さんの
側
(
そば
)
へは文ちやんが来て立つた。叔父さんはその
頑是
(
ぐわんぜ
)
ない
容子
(
ようす
)
を見て
出発
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
理由は、女だと母の愛情を以てそれらの
頑是
(
ぐわんぜ
)
ない子供を取扱ふ事が出來るといふのである。ところが、福富の教壇に立つてゐる所を見ると、母として立つてゐるのとは
何
(
ど
)
うしても見えない。
葉書
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
彼
(
かれ
)
には
寸毫
(
すこし
)
も
父兄
(
ふけい
)
の
力
(
ちから
)
が
被
(
かうぶ
)
つて
居
(
ゐ
)
ない。
頑是
(
ぐわんぜ
)
ない
子供
(
こども
)
の
間
(
あひだ
)
にも
家族
(
かぞく
)
の
力
(
ちから
)
は
非常
(
ひじやう
)
な
勢
(
いきほ
)
ひを
示
(
しめ
)
して
居
(
ゐ
)
る。
其
(
その
)
家族
(
かぞく
)
が一
般
(
ぱん
)
から
輕侮
(
けいぶ
)
の
眼
(
め
)
を
以
(
もつ
)
て
見
(
み
)
られて
居
(
ゐ
)
るやうに、
子供
(
こども
)
の
間
(
あひだ
)
にも
亦
(
また
)
小
(
ちひ
)
さい
與吉
(
よきち
)
は
侮
(
あなど
)
られて
居
(
ゐ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
御得意と見えて、声を揚げて飛んで来る
男女
(
をとこをんな
)
の少年もあつた——
彼処
(
あすこ
)
からも、
是処
(
こゝ
)
からも。あゝ、少年の空想を誘ふやうな飴屋の笛の調子は、どんなに
頑是
(
ぐわんぜ
)
ないものゝ耳を楽ませるであらう。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
頑
常用漢字
中学
部首:⾴
13画
是
常用漢字
中学
部首:⽇
9画
“頑是”で始まる語句
頑是無