“凭”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
もた68.2%
26.1%
2.7%
より0.7%
もたれ0.4%
いこ0.3%
かか0.3%
0.3%
よっ0.3%
よりかか0.3%
かかり0.1%
すが0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
啓吉は黙ったまま井戸端へまわったが、ポンプを押すのもかったるくて、ポンプにもたれたままさっきの蟋蟀のことを思い浮べていた。
泣虫小僧 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
これより三留野みとの驛へ三里。山び、水ゆるやかに、鷄犬の聲歴落れきらくとして雲中に聞ゆ。人家或はけいに臨み、或は崖に架し、或は山腹にる。
秋の岐蘇路 (旧字旧仮名) / 田山花袋(著)
杖は※状かぎのて自然木じねんぼくなるが、その曲りたる処に鼻をたせつ、手は後様うしろざまに骨盤のあたりに組み合せて、所作なき時は立ちながら憩いぬ。
妖僧記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
親仁おやぢやぶみのらして、しよぼりとしたていで、ひよこひよことうごいてて、よたりとまつみきよりかゝつて、と其処そこつてまる。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
連て罷越まかりこし歸宅の節夜分大井川の端迄參りし處九郎兵衞は酒のゑひにて河原の石にもたれ熟睡じゆくすゐいたしさめぬゆゑ私し儀藥を買に參り漸々やう/\に戻り來りしに九郎兵衞は何者かを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
苅野かりのいこひ、こも水澁みしぶひた
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
その職員室真中まんなか大卓子おおテエブル、向側の椅子いすかかった先生は、しま布子ぬのこ小倉こくらはかま、羽織はそでに白墨ずれのあるのを背後うしろの壁に遣放やりぱなしに更紗さらさの裏をよじってぶらり。
朱日記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
博勞ばくらううまくれねえやうだな、ようしそんぢやれ一つつてやんべ」二人ふたり戯談交じやうだんまじりにはげしく惡口あくこうつてるとふとそばからういつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
語り終り、其の枕許で椅子によったまま微睡まどろんで居ると、何か異様な叫び声が微かに聞こえた様に思いましたが其の声が彼長三の死に際の悲鳴でしたな
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
……中庭のひとところが芝生になっている、二人はそこへいってがっしと組み合った、さえは縁側の柱へよりかかり、息を詰めながら見ていた。
彩虹 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
と向うざまに、椅子のかかり俯伏うつぶせになると、抜いて持ったかんざしの、花片が、リボンを打って激しく揺れて
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
迷つた人心は造花にすがる。