“倚凭”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
よりかか58.3%
よりかゝ41.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大旦那が大黒柱に倚凭よりかかって、私のことを『幸作!』と呼んでいるような——あんなヒドイ目に逢いながら、私はよくそういう夢を見ます。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
高いてすり倚凭よりかかって聞くと、さまざまの虫の声が水音と一緒に成って、この谷間に満ちていた。その他暗い沢の底の方には種々な声があった。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
あるものは机に倚凭よりかゝつて頬杖ほゝづゑを突いたり、あるものは又たぐる/\室内を歩き廻つたりして、いづれも熱心に聞耳を立てゝ居る様子。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
その額の下に燈臺守の子供らしい娘が倚凭よりかゝつて立つて居た。猶よく見やうとするうちに、一艘の汽船が駿河灣の方から進んで來た。
伊豆の旅 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)