“契”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちぎ63.7%
ちぎり27.4%
ちか4.1%
かな1.4%
0.7%
0.7%
せつ0.7%
ちかい0.7%
ちぎろ0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大納言の首は月のない夜、姫君の首の恋する人の首のふりをして忍んで行ってちぎりを結びます。契りの後に姫君の首が気がつきます。
桜の森の満開の下 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
私のいたづらに願ひてえ果さず、その人の幸ありて成し遂げ給ふなる、君が偕老のちぎりの上とに在るのみなることを、御承知下され度存※。
もしまたこれらの原則に則るならば、救いはちかわれていることを深く信ぜよ、いかにそれがこの世において認められないものであっても。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
それは真理にかない、衆生ひとびと機根せいしつかなう、というところから、「契経かいきょう」などとも訳されていますが、要するに聖人の説いたものが経です。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
少女は又うつむきて坐せり。さきにアヌンチヤタの我に語りし希臘の神女も、石彫の像なれば瞻視せんしをばきたるべし。今我が見るところは殆ど全くこれにへりとやいふべき。
ここの御厨の下司げすが、彼の持って来た栗毛の牝と、秘蔵のたね馬とを、け合せると、小次郎は、我をわすれて眺め入り、終るまで、一語も発せず、満身を、血ぶくろみたいに
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
殷の方はせつの母が玄鳥の卵を墮すを拾つて食べたので姙娠し、契を生んだといふ話があり、周の祖后稷は、其母が野に出て巨人の足跡の拇を踏んで、其れに感じて姙娠して生れたと謂はれてゐて
女真種族の同源伝説 (旧字旧仮名) / 内藤湖南(著)
約束とかちかいとか云うものは自分の魂を自覚した人にはとても出来ない話だ。またその約束をたてにとって相手をぎゅぎゅ押しつけるなんて蛮行は野暮やぼの至りである。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「同時に矢離れをちぎろうぞ、神かけていつわるではない。」
姫たちばな (新字新仮名) / 室生犀星(著)