兄弟けいてい)” の例文
めては父母兄弟けいてい余所よそながらの暇乞いとまごいもなすべかりしになど、様々の思いにふけりて、睡るとにはあらぬ現心うつつごころに、何か騒がしき物音を感じぬ。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
本堂はもとよりひっそりしている。身動きさえ滅多めったにするものはない。校長はいよいよ沈痛に「君、資性しせい穎悟えいご兄弟けいていゆうに」
文章 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
毛利家という歴史ある大家庭に見られるいろいろな家風のうちでも、もっともうるわしいものは、父子兄弟けいていのあいだの正しく一致していることだった。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼の美き友を択ぶはもとよりこの理に外ならず、まことに彼の択べる友は皆美けれども、ことごとくこれ酒肉の兄弟けいていたるのみ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
されば農家は三年耕して一年のかてあまし、政府も租税の取りこころよく、わが三府六十県の人民、すなわち当今猫も杓子しゃくしとなえおる、わが三千五百万の兄弟けいてい
禾花媒助法之説 (新字新仮名) / 津田仙(著)
允成は寧親にも親昵しんじつして、ほとん兄弟けいていの如くに遇せられた。平生へいぜい着丈きだけ四尺のて、体重が二十貫目あったというから、その堂々たる相貌そうぼうが思い遣られる。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
背の低い眇目びょうもくの、顔付かおつきのどことなくおっとりとした鼠色の服を着ていなさる、幾人の兄弟けいていや、姉妹があり、父や母は何処いずくにどうして、して真面目な恋もあって
忽然こつぜん八十余名の大多数を議会に送ることを得たりしなり、独逸社会党の勝利は主義につながるゝ全兄弟けいていの勝利なり、独逸皇帝、彼はあはれむべき一個の驕慢児けふまんじなるのみ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
孔子いわずや、四海しかい兄弟けいていなりと、人誰か兄弟なきを憂いん。基督クリストいわずや、わが天にいます父のむねを行う者はこれわが兄弟わが姉妹わが母なりと、人誰か父母なきを憂いん。
父の墓 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
故郷の朋友ほうゆう親籍しんせき兄弟けいてい、みなその安着のしらせを得て祝し、さらにかれが成功を語り合った。
河霧 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
吾人はいやしくも基督の立教のもとにあつて四海皆兄弟けいていの真理を奉じ、斯の大理を破り邦々くに/″\あひそこなふを以て、人類の恥辱之より甚しきはなしと信ず。吾人は言ふ、基督の立教の下にありと。
「平和」発行之辞 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
「人類は皆四海兄弟けいていですから、憎み合ってはなりません。先刻さっきのジョンソン博士のお話が現にそれでしょう? 悪いことをしたコックの為めにお金を溜めて始終祈っていたのです」
凡人伝 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
すなは關其思くわんきしりくしていはく、「(一〇三)兄弟けいていくになりこれてとふはなんぞや」と。胡君こくんこれいて、ていもつおのれしたしむとして、ていそなへず。鄭人ていひとおそうてこれれり。
または兄弟けいていかきせめぐのその間に、商売の権威に圧しられて国を失うたるものなり。
学問のすすめ (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
もし今日よりしてかの封建世界の訓言たるいかなる場合にても決して一国生活の必要を他に仰ぐべからずという固陋ころうなる悪習を去り、天地広大、四海兄弟けいてい、天の時に従い、地の利に随い
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
私は父母親族兄弟けいていの、私に對する最初の憤怒、中途に擯斥、遂には憐憫また恐怖の情をも、今では全く念頭に置いてゐない。私は詩人だ、彼等は普通の人間である。即ち互に異なる國の種族である。
歓楽 (旧字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
佳節ますますしん。遥カニ兄弟けいていキニ処。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
そして「貝の火兄弟けいてい商会」の
楢ノ木大学士の野宿 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
もっともたった三十分の間に資性しせい穎悟えいごにして兄弟けいていゆうなる本多少佐を追悼ついとうするのは多少の困難を伴っている。
文章 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
されどいまだ「ホーム」を形造かたちづくるべき境遇ならねば、父母兄弟けいていにその意志を語りて、他日の参考に供し、自分らはひたすら国家のために尽瘁じんすいせん事を誓いおりしに
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
かくて曹丕の一旦の怒りは、ついに兄弟けいていかきにせめぐの形を取ってあらわれた。彼の厳命をうけた許褚は、精兵三千余をひっさげて、直ちに、曹植の居城臨淄りんしへ殺到した。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
保は国府こふに来てから、この準平と相識になった。既にして準平が兄弟けいていになろうと勧めた。保はへりくだって父子になる方が適当であろうといった。遂に父子と称して杯を交した。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
つまころしてもつしやうたらんをもとむ。小國せうこくにして戰勝せんしようらば、すなは(六八)諸矦しよこうはからん。ゑい兄弟けいてい國也くになりしかるにきみもちひば、すなはゑいつるなり
頼長めの憎いは重々じゃが、氏の長者ともあるべき我々が兄弟けいていかきにせめぐは頼長のきこえが忌々いまいましい。そちをなぶったも酒席の戯れじゃと思うて堪忍せい。予もしばらくはこらえて、彼が本心を
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
昔聞く暁月坊、国に死す承久のとき、今見る公が兄弟けいてい真箇しんこ、古人のたぐい
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
しかもこの事業を成し得て、国中の兄弟けいていせめぐにあらず、その智恵の鋒を争うの相手は外国人なり、この智戦に利あればすなわちわが国の地位を高くすべし。これに敗すればわが地位を落とすべし。
学問のすすめ (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
「貝の火兄弟けいてい商会」の
楢ノ木大学士の野宿 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
入道、兄弟けいていかきにせめげども、外その侮りをふせぐという。今や稀代の悪魔がこの日本に禍いして、世を暗闇の底におとそうとする危急の時節に、兄はとかくに弟を妬んで、ややもすれば敵対の色目を
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
資性しせい穎悟えいご兄弟けいていゆうにですね。じゃどうにかこじつけましょう。」
文章 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「貝の火兄弟けいてい商会」の
楢ノ木大学士の野宿 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
「貝の火兄弟けいてい商会」の
楢ノ木大学士の野宿 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
貝の火兄弟けいてい商会の
楢ノ木大学士の野宿 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
貝の火兄弟けいてい商会の
楢ノ木大学士の野宿 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)