人格じんかく)” の例文
それは勿論もちろん、これは我々われわれだけのはなしだが、かれあま尊敬そんけいをすべき人格じんかくおとこではいが、じゅつけてはまたなかなかあなどられんとおもう。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
人間にんげんだっておなじようにいわれる。なに不足ふそくなくそだつばかりが、そのひとをりっぱな人間にんげんとするものでない。くるしみと艱難かんなんたたかって、人格じんかくみがかれるのです。
さまざまな生い立ち (新字新仮名) / 小川未明(著)
さぞうちたての蕎麥そばのゝしつて、なしつてることだらう。まだそれ勝手かつてだが、かくごと量見りやうけんで、紅葉先生こうえふせんせい人格じんかく品評ひんぺうし、意圖いと忖度そんたくしてはゞからないのは僭越せんゑつである。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
外国語では人という名詞めいしをただちにおとこに代用するが、わがくににおいて人というのは西洋のいわゆるペルソン(人格じんかく)を指し、ただちに性の区別をいいあらわさない。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
かれはたゞ坂井さかゐきやく安井やすゐ姿すがた一目ひとめて、その姿すがたから、安井やすゐ今日こんにち人格じんかく髣髴はうふつしたかつた。さうして、自分じぶん想像さうざうほどかれ墮落だらくしてゐないといふ慰藉ゐしやたかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
なるほどあなたはあれのちえをやしなってはくださるだろう、だがあれの人格じんかくは作れません。それを作ることのできるのは人生の艱難かんなんばかりです。あれはあなたの子にはなれません。
そしてやはり、下品げひんすぎるといふほどでなく出來できてゐるのは、人格じんかくによるのです。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
つまり、あなたの場合なら二十年前の人間として、二十年前あるいはそれより以前いぜんの生活や社会事情や人格じんかく嗜好しこう言動げんどう、能力などといういろいろな事柄ことがらを研究する材料になることですね。
海底都市 (新字新仮名) / 海野十三(著)
入神中にゅうしんちゅうのTじょ意識いしきおくほうかすかにのこってはいるが、それは全然ぜんぜん受身うけみ状態じょうたいかれ、そして彼女かのじょとは全然ぜんぜん別個べっこ存在そんざい——小櫻姫こざくらひめ名告なの人格じんかく彼女かのじょ体躯たいく司配しはいして、任意にんいくちうごかし
えて昭和しょうわねんはるいたり、彼女かのじょひとつの動機どうきから霊視れいしほかさら霊言れいげん現象げんしょうおこすことになり、本人ほんにんとはちがった人格じんかくがその口頭機関こうとうきかん占領せんりょうして自由自在じゆうじざい言語げんごはっするようになりました。
れは勿論もちろんこれ我々丈われ/\だけはなしだが、かれあま尊敬そんけいをすべき人格じんかくをとこではいが、じゆつけてはまたなか/\あなどられんとおもふ。でねがはくはだ、きみ何卒どうぞ一つ充分じゆうぶんかれしんじて、療治れうぢせん一にしていたゞきたい。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
そうしてかれ瘋癲者ふうてんしゃたるところも、かれ人格じんかくもまたえる。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
さうしてかれ瘋癲者ふうてんしやたるところも、かれ人格じんかくまたえる。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)