“まつり”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:マツリ
語句割合
33.9%
祭礼25.8%
9.7%
5.6%
祭禮4.0%
祭典2.4%
政治2.4%
茉莉2.4%
祭祠2.4%
祭日1.6%
祭祀1.6%
政権0.8%
0.8%
0.8%
佳節0.8%
0.8%
0.8%
0.8%
祭会0.8%
祭奠0.8%
郡望0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
で、三浦家みうらけではいつも社殿しゃでん修理しゅうりそのこころをくばり、またまつりでももよおされる場合ばあいには、かなら使者ししゃてて幣帛へいはくささげました。
そこで裸体はだかで手をかれて、土間の隅を抜けて、隣家となり連込つれこまれる時分には、とびが鳴いて、遠くで大勢の人声、祭礼まつり太鼓たいこが聞えました。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
まつりごとに対して不満を持つ者はなかつた。
円卓子での話 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
事の実際をいえば弱宋じゃくそうの大事すでに去り、百戦必敗ひっぱいもとより疑うべきにあらず、むしろはじしのんで一日もちょう氏のまつりそんしたるこそ利益なるに似たれども
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
また、大通おほどほりの絹張きぬばり繪行燈ゑあんどう横町々々よこちやう/\あか軒提灯のきぢやうちんも、祭禮まつりやみはう相應ふさはしい。つき紅提灯べにぢやうちん納涼すゞみる。それから、そらえた萬燈まんどうは、しものお會式ゑしきおもはせる。
祭のこと (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
尽して、人も車も微塵になせ。彼奴の首一つ取ったら南蛮国中で祭典まつりができるぞ
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
政治まつり朝廟ちょうびょうで議するも、令は相府に左右される。公卿百官はおるも、心は曹操の一びんしょうのみ怖れて、また、宮門の直臣たる襟度きんどを持しておる者もない。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その起重機の下では、夜になると、平和な日には劉髪の少女が茉莉まつりの花を頭にさして、ランプのホヤを売っていた。
上海 (新字新仮名) / 横光利一(著)
高陵の地、父の墓のかたわらに、棺槨衣衾かんかくいきんの美を供えて、孫権はあつく葬った。歌舞音曲のまること月余、ただ祭祠まつりの鈴音と鳥の啼く音ばかりであった。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
えんとして、祭日まつりのようであった。たくさんに酒をのむ事もゆるされた。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「なるほど、喧嘩らしい、火事と喧嘩とお祭祀まつりと一緒に来たんじゃあ事だ」
「おのれは今、——富者も餓鬼、——貧者も餓鬼、——そして、雲上は政権まつりの争奪と、逸楽の妖雲におおわれていると」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
沙弥文覚しゃみもんがくうやまって、路傍の大衆だいしゅに申す。それ、いますがたを見るに、雲上の月は、絶えまなく政権まつりの争奪と、逸楽の妖雲にたわむれ下天げてんの草々は、野望の武士の弓矢をつつむ。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
対えて曰く、これをくすというにあらざれども、願わくは学びがてらにせん、宗廟のまつりしくは会同のとき、玄端(を)章甫(を冠り)願わくは小相とならん。点よ爾は何如。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
また神魂たまは骸と分かりては、なお清くきよかるいわれありとみえて、火の汚穢けがれをいみじくみ、その祭祠まつりをなすにも、けがれのありては、そのまつりを受けざるなり
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
翌晩は上元じょうげん佳節まつり、一月十五日の月は、月さえふだんよりも大きく美しく見える。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「天皇をたすけて天の下を定めたまふ。つねつかへまつりたまふ際に於いて、すなはこと政事に及びて、たすけ補ふ所多し」と記してある。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
『論語』の八佾はちいつ篇においては、孔子は宗廟の祭りや泰山たいざんまつりていの祭りや告朔こくさく餼羊きようや社の樹などについて語っているにかかわらず、その主たる関心は礼の保持であって信仰の鼓吹ではない。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
……これで長らく埋もれていたわが家も、ふたたび漢家の系譜に記録せられ、いささか地下の祖先のまつりもできるようになりました。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また中世地獄を画くに、口を開き火を吐く竜とした。悪魔を標識せる竜の像を祭会まつりの行列に引き歩く事も盛んで、ルアンのガーグイユ竜などもっとも高名だ。
四月十六日のお祭奠まつりに、杉の木へ寄りかかって神楽かぐらを見た覚えもあざやかに残っているし、小僧が木の幹にしがみついて、登って見ていたのも覚えているから、幾本かは、幾度かの江戸の大火にも
もし彼が趙姓であったなら、現在よく用いらるる郡望まつりの旧例にり、郡名百家姓ぐんめいひゃっかせいに書いてある注解通りにすればいい。「隴西天水ろうせいてんすいの人也」といえば済む。
阿Q正伝 (新字新仮名) / 魯迅(著)