“そし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
28.5%
24.7%
12.7%
素知9.3%
祖師4.5%
阻止3.4%
素志3.4%
2.7%
1.7%
1.7%
1.7%
1.7%
沮止1.0%
0.3%
疎食0.3%
蘇子0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
狷介けんかい不覊ふきなところがある。酒を飲めば、大気豪放、世の英雄をも痴児ちじのごとくに云い、一代の風雲児をも、野心家の曲者しれもののごとくそしる。
剣の四君子:05 小野忠明 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
寧ろ多少陳套ちんたうそしりを招きかねぬ技巧であらう。しかし耳に与へる効果は如何にも旅人の心らしい、悠々とした美しさに溢れてゐる。
芭蕉雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
余の仏菩薩をそしってはならぬ、破戒をすすめてはならぬなどと、厳重に弟子を誡めて、七箇条の起請文を書き、一同に署名させている。
賤民概説 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
およそ父の弱点が喜びさうなところをいて、素知そしらぬ顔で父の気分を持ち直させることに、気敏けざと幇間ほうかんのやうな妙を得てゐた。
過去世 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
ロレ 祖師そしフランシス上人しゃうにん! こりゃまたなんたるかはりやうぢゃ! あれほどにこがれておゐやつたローザラインを
だが、その中止の理由は表面のことで、裏面には次のような条件が有力に働いて、阻止そしせしめたのだともいう。
大菩薩峠:38 農奴の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
予はここに於て終に十年来の素志そしを達する能わずして、下山のむべからざるに至りたれば、腑甲斐ふがいなくも一行にたすけられて、吹雪の中を下山せり
史に記す。道衍ばんに道余録を著し、すこぶる先儒をそしる、識者これをいやしむ。の故郷の長州ちょうしゅうに至るや、同産の姉をこうす、姉れず。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
榛軒は先づ桂川桂嶼と所見を同じうして、晩出蘭学者の飜訳書に由つて彼邦医方の一隅を窺ひ、膚浅ふせん粗漏を免れざるをそしつた。しかし榛軒のことは此に止まらない。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
そして小田夫妻は極めて平穏に、平和に暮して居るように見えました。ただ道子が不相変あいかわらず若い男達と交際して居た事は、或る人達の眉をひそめさせて居たのです。
彼が殺したか (新字新仮名) / 浜尾四郎(著)
その後諸王馬を殖やす事盛んで予言者輩これをそしった事あり、今日もパレスチナのサラブレッド馬種の持ち主は、皆これをソロモン王の馬の嫡流と誇り示す
ちゃかした顔とそしるも有り公平の判断は上向けば愛嬌顔
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
環境に適しないものの生存が自然に沮止そしされるのはこのような場合でもやはり天然界におけると同様である。
学問の自由 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
われを褒め、やがてまそし譏るらん。
そぞろごと (旧字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
孔子が「疎食そしくらひ、水を飲み、ひじを曲げて之を枕とす、楽も亦其の中に在り」
善の研究 (新字新仮名) / 西田幾多郎(著)
俗人ぞくじんをしふる功徳くどく甚深じんしん広大くわうだいにしてしかも其勢力せいりよく強盛きやうせい宏偉くわうゐなるは熊肝くまのゐ宝丹はうたん販路はんろひろきをもてらる。洞簫どうせうこゑ嚠喨りうりやうとして蘇子そしはらわたちぎりたれどつひにトテンチンツトンの上調子うはでうしあだつぽきにかず。
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
惡人をそしるに彼はオマーだなどと言ひ、祈祷の終りに必ずオマーを詛ひ、オマーを一口詛ふは徹夜の誦經に勝るとし、スンニ派よりシア派に改宗する者に
詛言に就て (旧字旧仮名) / 南方熊楠(著)
かくの如くなる可からざる也、と云い、晦庵かいあんの言をなんしては、朱子の寱語げいご、と云い、ただ私意をたくましくして以て仏をそしる、と云い、朱子もまた怪なり、と云い、晦庵かくの如くに心を用いば
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「そうともそうとも、その通りだ。きゃつみっしり撲られるがいい。神道ばかりか孔孟の教えをも、あの女はそしっている」
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
一 下女を使つかうに心をもちうべし。言甲斐いいがいなき下﨟げろうならわあしくて知恵なく、心奸敷かしましくものいうことさがなし。夫のこと舅姑こじゅうとのことなど我心に合ぬ事あれば猥にそしきかせて、それを却て君の為と思へり。
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
荘内に在るに及んで左右その人をそしるを見、詩を賦して以て自ら悲しむ、三十一年一夢のごとく、醒め来る荘内破簾の中の句あり、聞く者これをあわれむ〉。