“言甲斐”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いいがい50.0%
いひがひ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一 下女を使つかうに心をもちうべし。言甲斐いいがいなき下﨟げろうならわあしくて知恵なく、心奸敷かしましくものいうことさがなし。夫のこと舅姑こじゅうとのことなど我心に合ぬ事あれば猥にそしきかせて、それを却て君の為と思へり。
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
しかしその日家へ帰ってから一ト寐入りして目をさますと、一時激昂した心も大分おちついている。それと共にこのまま何事をも知らぬ顔に済してしまうのは、あまり言甲斐いいがいがなさ過る。
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
同じき中にも身の楽なれば、こんな事して日を送る、夢さら浮いた心では無けれど言甲斐いひがひのないお袋とあの子は定めしつまはじきするであらう
にごりえ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
おななかにもらくなれば、此樣こんことしておくる、ゆめさらいたこゝろではけれど言甲斐いひがひのないおふくろさだめしつまはじきするであらう
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)