“甲斐”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かい57.3%
がい25.8%
かひ13.8%
がひ2.8%
けえ0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
眼ざといM君がさす方に、深い雪の山、甲斐かい白峰しらね——北岳だそうだ。この国しらす峻嶺は、厳として群山むれやまの後にそびえているのだ。
雪の武石峠 (新字新仮名) / 別所梅之助(著)
僕は僕の病気のことを世間が知っていることもよく知っている。しかしそういう世間と闘うことを唯一の生き甲斐がいにして生きて来た。
文壇昔ばなし (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
聞て狂氣きやうきの如くかなしみしかども又詮方せんかたも非ざれば無念ながらも甲斐かひなき日をぞ送りける其長庵は心の内の悦び大方ならずなほ種々さま/″\と辯舌を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
殺したとは辛抱しんばう甲斐がひのなき事ぞ假令たとへほね舍利しやりになればとて知らぬ事は何處迄どこまでも知らぬとは何故云はれぬぞと云を九助は聞終たきの如く涙を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
何んとハア貴方あんたさまゆえにお嬢さまは、相談ずくとはいいながら吉原へ這入へえって、誠にハア何うも心配しんぺえして居さっしゃったが、その甲斐けえがあって