“誹”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そし83.8%
そしり9.1%
くさ2.0%
をと2.0%
おと1.0%
けな1.0%
1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
くわを忘れたと気付き、取り帰ってさすがは烏だ、内の鶏なんざあ何の役にも立たぬとそしると、鶏憤ってトテコーカアと鳴いたという。
これをなまのまま人に理解を押し付けるといわゆる「野狐禅やこぜん」とか「生悟なまさとり」とかいうものになりまして、却って仏教が世間からそしりを招く基になるのであります。
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
恒「それが何故父さんの仕事をくさすのだ」
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
目藥めぐすりびんあるくやうであらうとをとすに、馬鹿ばかつてらあ、それまでにはおいらだつておゝきくるさ、此樣こんちいつぽけではないと威張ゐばるに、れではまだ何時いつことだかれはしない
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
似合ふだらうかと言へば、美登利はくす/\笑ひながら、背の低い人が角袖外套に雪駄ばき、まあ何んなにか可笑しからう、目藥の瓶が歩くやうであらうとおとすに、馬鹿を言つて居らあ
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
まあ、十人が十色のことを言つて、けなしたりくさしたりする、たまに蓮太郎の精神をめるものが有つても、寧ろ其を肺病のせゐにしてしまつた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
寸分すんぶん異ならぬ同一事実のものでも、ようによりてはめることもできれば、しることもできる。賞することもばっすることもでき、殺すこともかすこともできる。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)