“野狐禅”の読み方と例文
旧字:野狐禪
読み方割合
やこぜん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
猛獣の性慾が壮観であるなぞといふ薄つぺらな逆説をもてあそびもつて肉体の醜が救はれたかの野狐禅やこぜん的悟りに続々ととらはれてゐる。
枯淡の風格を排す (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
一度ありたりとて自らすでに大悟徹底したるが如く思はば、野狐禅やこぜんちて五百生ごひゃくしょうの間輪廻りんねを免れざるべし。こころざしだいにすべき事なり。
俳諧大要 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
野狐禅やこぜん的に悟り顔をすることで、自ら得意としているのだからたまらない、畢竟ひっきょう彼等は、自然主義の精神をきちがえているのである。
詩の原理 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)