“しお”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
萎29.1%
機14.0%
潮11.9%
悄10.3%
汐9.8%
機会7.1%
塩5.5%
凋5.5%
入1.1%
枝折0.6%
鹽0.5%
仕置0.3%
優0.3%
仕了0.3%
可憐0.3%
柴折0.3%
殊勝0.3%
鹹0.3%
仕終0.2%
凋萎0.2%
好機0.2%
撓0.2%
栞0.2%
機會0.2%
汐潮0.2%
海水0.2%
漿0.2%
為置0.2%
爲置0.2%
紫尾0.2%
紫折0.2%
蕭0.2%
食塩0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お組の声はすっかり萎(しお)れて居ります。お園と張合って、一寸も退けを取らなかったお組にしては、それは思いも寄らぬ挫(くじ)けようです。
母はとうとう二人を窘(たし)なめた。自分もそれを好い機(しお)にすぐ舌戦を切り上げた。お重も団扇を縁側へ投げ出しておとなしく食卓に着いた。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
縄をつかむとその力で、舟はグルグル潮(しお)に巻かれた。そして飛島の岩の蔭からも、それに曳かれてまた一艘(そう)渦に誘われて廻ってくる。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と云う……人を見た声も様子も、通りがかりに、その何となく悄(しお)れたのを見て、下に水ある橋の夜更(よふけ)、と爺(おやじ)が案じたほどのものではない。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
汐(しお)ふきだのというおかしい面をかぶった者がありますが、そのうちであの口のとんがった汐ふきそっくりの顔をしていたのです。
怪塔王 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「さあ、掛けて来ようっと」信子が立上ったのを機会(しお)に、姉妹はぞろ/\と部屋を出て行った。政江は千満子の帯を直してやった。
俗臭 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
かれは天井(てんじょう)をあお向いて見た。いつも塩(しお)ぶたがかかっていたかぎが目にはいったが、そこにはもう長らくなんにもかかってはいなかった。
その花はまた規則正しく凋(しお)れる頃(ころ)になると活け更(か)えられるのです。琴も度々(たびたび)鍵(かぎ)の手に折れ曲がった筋違(すじかい)の室(へや)に運び去られるのです。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
却って後になって一(ひ)と入(しお)まざまざと眼の前に浮かび、その唇や足の線を伝わって次第に空想をひろげて行くと、不思議や実際には見えなかった部分までも
痴人の愛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
四畳半が茶の間で、それが玄関のあがり口にありましたが、親しい訪問客は門を入ると左側の枝折(しお)りがありましたから、そこから中の六畳に通すことにしていました。
書斎 (新字新仮名) / 辻潤(著)
川長(かわちょう)へでも行ってお飯(まんま)を喰いに一緒に行(ゆ)けと仰しゃるから、お供をしてお飯を戴き、あれから腕車(くるま)を雇ってガラ/\/\と仲へ行って、山口巴(やまぐちどもえ)のお鹽(しお)の許(とこ)へ上(あが)って、大層お浮れなすって
でも、いっそ嬉しい! 他人と思えば、よもやねえ、こんなお仕置(しお)きはできますまいもの
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
その辺は大目に、いえ、お耳にお聞溢(ききこぼ)しを願いまして、お雪は面映気(おもはゆげ)に、且つ優(しお)らしく手を支(つか)え
湯女の魂 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「ははは。十年も費やしては、世が変ってしまう。秀吉も老いてしまう。……城内の細部、調度装飾をも、悉皆(しっかい)、三年で仕了(しお)わせよと、命じてある」
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その時も小鳥は頭を傾げて、不思議そうに老人の顔や、家の暗い様子などを眺めながら……薄紅(うすあか)い胸の温毛(ぬくげ)を動悸に波打たせていた。老人はこの小鳥の可憐(しお)らしい様子を見て
不思議な鳥 (新字新仮名) / 小川未明(著)
人気(ひとけ)のないのを見すまして、背戸の柴折(しお)り戸をあけた。
元禄十三年 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「ところが驚ろくような女なら、殊勝(しお)らしいんだが、驚ろくどころじゃねえ」
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
咽の涙を鹹(しお)からく、君枝はしょんぼり味わった。
わが町 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
私はここへ下りた時に、幕府その他の不振な事を考えて、早晩長州勢に攻め込まれて、彼は熟練した多数兵、我は熟練せぬ少数兵であるから、とても防禦は仕終(しお)おせない。
鳴雪自叙伝 (新字新仮名) / 内藤鳴雪(著)
殊(こと)に日間(ひるま)は昨夜の花が赭(あか)く凋萎(しお)たれて、如何にも思切りわるくだらりと幹(みき)に付いた態(ざま)は、見られたものではない。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎、徳冨蘆花(著)
大原家の混雑は知るに由(よし)なし、中川家にては大原の去りたる後広海子爵が他人のおらぬを好機(しお)として主人を対手(あいて)に結婚問題の研究を始めたり。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
第一此処(ここ)は浮子釣(うきづり)に適していない場である。やがて潮が動き出せば浮子は沈子(おもり)が重ければ水に撓(しお)られて流れて沈んで終(しま)うし、沈子が軽ければ水と共に流れて終(しま)うであろう。
蘆声 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
仕方がないから王宮の後園へ歩み入り、修行して王女の細滑を忘れ切り、神足を恢復せんとしたが、ここは御庭先の栞(しお)り門、戸を立てるにも立てられぬ。
そこへ突如として、九年後の今になって、昨夜ナターリヤ・ヴァシーリエヴナの訃報を耳にしたのを機會(しお)に、再びあの當時のことが俄かに奇怪な色彩をもって、眼前によみがえってきたのである。
汐潮(しお)があげてきて、鼻のさきをいせいのいい押送りの、八丁艪(ろ)の白帆が通ろうと、相生橋にお盆のような月がのぼろうと、お互が厭(いや)がらせをいいながら無中になっている。
十二の彼女の海水(しお)の撒(ま)きぶりには及ぶものがなかったほど、終日を働きくらした。
旧聞日本橋:08 木魚の顔 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
紫と謂(い)っても、茜(あかね)と謂っても皆、昔の様な、染め漿(しお)の処置(とりあつかい)はせなくなった。そうして、染め上りも、艶々しく、はでなものになって来た。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
自分が悪人で人が自分を掴まへて為置(しお)きにでもいたさうとして、網を張つてゐるやうな心持になりまして、此二三年といふものは、気抜けがしたやうに、ぶら/\してゐましたのでございます。
板ばさみ (新字旧仮名) / オイゲン・チリコフ(著)
父樣(おとつさん)は善(よ)いお方(かた)で、其(それ)きり跡(あと)の斷(た)えるやうな惡(わる)い事(こと)爲置(しお)かれた方(かた)ではありませんから、私(わたくし)どもは甚麽(どんな)危(あぶな)い恐(こは)い目(め)に出會(であ)ひましても、安心(あんしん)でございます。
旅僧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
常陸真壁郡紫尾(しお)村大字酒寄(さかより)字間々田
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
内玄関もあれば、車寄せの大玄関もある幽邃(ゆうすい)な庭園が紫折(しお)り戸(ど)の向うに、広々と開けている。車が玄関へ滑り込むと、並んでいた大勢の女中が一斉に小腰(こごし)を屈(かが)める。
墓が呼んでいる (新字新仮名) / 橘外男(著)
只〻門出(かどで)の勢ひに引きかへて、戻足(もどりあし)の打ち蕭(しお)れたる樣、さすがに遠路の勞(つかれ)とも思はれず。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
それは去年と同じころ、またオリザに病気ができかかったのを、ブドリが木の灰と食塩(しお)を使って食いとめたのでした。
グスコーブドリの伝記 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)