“幽邃”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ゆうすい90.8%
いうすゐ6.6%
いうすい1.3%
ゆうえん1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
幽邃ゆうすいなる杉並木が、富士の女神にさす背光を、支持する大柱であるかの如く、大鳥居まで直線の路をはさんで、森厳に行列している。
不尽の高根 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
空色の單衣に青磁色の帶は、紫陽花あぢさゐのやうな幽邃いうすゐな調子があつて、意氣好みのお秀が好きで/\たまらない取合せだつたのです。
その第一院といふのが、とりわけ幽邃いうすいの土地にあつて、名高かつた。そこへ通つて来る中に徐佐卿といふ道士があつて、年に三四度はきまつて姿を見せるならはしになつてゐた。
独楽園 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
雖然けれども何んとなく物靜な、しんめりとした景色の中に、流の音が、ちよろ/\と響いてゐて、數の知れぬ螢が飛んでゐるところは實に幽邃ゆうえんであつた。
水郷 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)