足跡あしあと
冬の長い國のことで、物蔭にはまだ雪が殘つて居り、村端れの溝に芹の葉一片青んでゐないが、晴れた空はそことなく霞んで、雪消の路の泥濘の處々乾きかゝつた上を、春めいた風が薄ら温かく吹いてゐた。それは明治四十年四月一日のことであつた。 新學年始業式 …
作品に特徴的な語句
むさくる むづか ばつか おび むつち うち 同胞きようだい 周章まごつ いぢく ふう ところ 彼方あつち なわ 一片ひとつ こつ 出來でか 可怪をかし いゝえ 扮裝みなり しやが むけ はず 馬喰ばくらふ はた 可笑をかし そつ さま 態度やうす 昧爽よあけ 老婆おばあ 何卒どうか いつも 場所ところ 壓迫おしつ 後退あとしざ 微笑ほゝゑ 惡戲わるさ はだ けえ 畢竟つまり 莞爾につこり いじ 行動しうち 訓導しつけ 過日こなひだ 不可いけな 九歳こゝのつ 人後ひとあと しま 先刻さつき 兒女こども しき 十歳とを 喫驚びつくり 嘲笑あざわら 孜々せつせ 宛然まるで 容喙くちだし 左眼ひだりめ 後刻あと 慘状みじめさ 手焙てあぶり 此兒これ 白墨チヨオク 眇目めつかち 眞箇ほんとう 確乎しつかり 被入いらつしや 補助たし 退 適確きつぱり 鐵漿おはぐろ 霎時しばし ふう 騷擾さわぎ 一同みんな 上框あがりがまち 亭乎すらり 何卒どうぞ 何故なぜ 何有なあに えら 其麽そんな 凝視みつ 卓隣つくゑどな 反身そりみ 叩頭おじぎ 吩附いひつ
題名が同じ作品
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足跡 (新字旧仮名)石川啄木 (著)