最初の日は、あんがい、儀式作法ぎしきさほうの、目にきらびやかな番組ばかりが多く、龍攘虎搏りゅうじょうこはくともいうべき予期よきしていた火のでるような試合しあいがなかったので。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、壮士へ呼びかけたが、壮士は肯かないので、たちまち、両雄のあいだに、龍攘虎搏りゅうじょうこはくの一騎討が起った。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
続いて二合三合、かれ劣らずこれ譲らず龍攘虎搏りゅうじょうこはくの秘術と玄妙の精を闘わせば、白梅月夜もやみかと思えて、紛々たる花の飛雪が剣の渦に旋回する景色も物凄まじい。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ここでは重左と新九郎が龍攘虎搏りゅうじょうこはくのまッ最中、男でさえも近寄りがたい閃々せんせんたる剣火の旋風つむじへ、意外や、時ならぬ落花とばかり降り込んで、駕のうちから美しい姿を抜け出させ
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とかくその背後には、後白河法皇の院政確立と、清盛へのお憎しみによる御使嗾ごしそうがあるのは争いがたいことで、法皇と清盛とは、いんように、龍攘虎搏りゅうじょうこはくの虚実をつねに蔵しています。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
まさに龍攘虎搏りゅうじょうこはくよりものすごい決闘けっとう最中さいちゅう
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)