齒軋はぎし)” の例文
新字:歯軋
が親分さん、これが仲間や他人なら、痩我慢も申しますが、親分の前で、體裁の良いことを言つても、何にもなりません——どんなに齒軋はぎしりしても、三村屋は今日限りで御座います。
先日もお父さまが、あの鍛冶屋かぢやの向うの杉山に行つて見られますと、意地のきたない田澤の主人が境界石を自家の所有の方に二間もずらしてゐたさうです。お父さまは齒軋はぎしりして口惜しがられました。
業苦 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
ねずみたゞ齒軋はぎしりしたばかり。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)