鼎鑊ていかく)” の例文
肉体の苦しみを度外に置いて、物質上の不便を物とも思わず、勇猛精進しょうじんの心をって、人道のために、鼎鑊ていかくらるるを面白く思う。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
学者一度ひとたび志を立てては、軒冕けんべんいざなう能わず、鼎鑊ていかくおびやかす能わざるものがなくてはならぬ。匹夫ひっぷもその志は奪うべからず、いわんや法律家をや。
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)