“黒入道”の読み方と例文
読み方割合
くろにゅうどう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二人が捨石から立上って、大食堂の建物の方へ歩いて行くと、木蔭の黒入道くろにゅうどうも、立聞たちぎきをやめて、コソコソと夕闇の彼方へ消えて行った。
地獄風景 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
夕立雲の黒色こくしょくに変り、百花の乱れ咲いた、なまめかしき丘々も、今は物凄い黒入道くろにゅうどうそびえ、あの騒がしい人肉の津浪も、合唱も、引潮の様に消え去って、夜目にもほの白く立昇る湯気の中には
パノラマ島綺譚 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)