黄稲くわうたう)” の例文
涼しい水の調しらべに耳を洗ひながら、猶三十分程も進んで行くと、前面むかふが思ひもけずにはかに開けて、小山の丘陵のごとく起伏して居る間に、黄稲くわうたうの実れる田、蕎麦の花の白き畑、欝蒼こんもりと茂れる鎮守の森
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)