鳶口とびくち)” の例文
表からやみくもに跳込んできた安吉やすきち、お天気安という綽名あだなのある若い者だ、——ちょうどいま上りっぱなで、愛用の鳶口とびくちを磨いていたは組の火消し頭佐兵衛さへえ
初午試合討ち (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
その翌日、焼跡の取かたづけをしていた仕事師の鳶口とびくちによって北川氏の家の跡から、女の死骸が掘り出された。
恐ろしき錯誤 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
溜池の底に鳶口とびくちと手網と、かぎと、あらゆる道具を入れて掻き廻しました。