鰹舟かつおぶね)” の例文
鰹舟かつおぶね櫓拍子ろびょうしほのかに聞こえる。昔奥州へ通う浜街道は、此山の上を通ったのか。八幡太郎も花吹雪はなふぶきの中を馬で此処ここを通ったのか。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
伝馬は、仙台せんだい沖の鰹舟かつおぶねで鍛え上げた三上がともを押して、小倉が日本海隠岐おきで鍛えた腕で、わきを押した。
海に生くる人々 (新字新仮名) / 葉山嘉樹(著)
鰹舟かつおぶねもうけたら、そのくらい訳なさそうなもんじゃないか」
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)