高松たかまつ)” の例文
「本家、讃岐さぬき高松たかまつ千金丹せんきんたん……つて歌って来るじゃないの」そう言って時子は、面白く節をつけて歌って見せた。
大きな蝙蝠傘 (新字新仮名) / 竹久夢二(著)
南村山郡の高松たかまつには「麻布あざぶ」と呼ぶごく薄手の紙をきます。かみやま温泉おんせんには遠くありません。この紙は漆をすのになくてはならない紙なのであります。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
屋島をあとに、最後のスケジュールになっている高松たかまつに出、栗林公園りつりんこうえんで三度目の弁当をつかったとき、大石先生は、大かた残っている弁当を希望者にわけて食べてもらったりした。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
(「螢光板」への追記) 前項「灸治」について高松たかまつ高等商業学校の大泉行雄おおいずみゆきお氏から書信で、九州福岡ふくおか原志兔太郎はらしずたろう氏が灸の研究により学位を得られたと思うという知らせを受けた。
自由画稿 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)