“骸子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さいころ60.0%
さい40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
よろしい……ところがわれわれは千回骸子さいころを振るといつも半々位の割合で奇偶が出ることをしっている。
黒い手帳 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
骸子さいころをふる場合に、自分の出したい目を念じてふると、その目が出るという一種の信仰は、日本でも昔からあったが、アメリカでも同様なことが考えられているらしい。
博奕を開いた最初一日二日はわざと負けてやり、その間に向うの手筋を看破し、骸子さいしるしを覚えて置いて、それから捲き上げに掛る。
二俵の米に執着し切った彼の頭はしかし、車座になって勝負を争ったその最初から乱れていた。骸子さいころを睨んでいる彼の目は血走り、息はせわしくはずんでいた。
鰊漁場 (新字新仮名) / 島木健作(著)