“香潮”の読み方と例文
読み方割合
かしお100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると丁度晩方頃「瞬」の馬車が走って行く向うから、顔や身体からだ襤褸ぼろ切れですっかり包んで眼ばかり出した香潮かしおが、白髪小僧の手を引いてやって来ました。
白髪小僧 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
取りわけて横笛が名人で、お母さんの身体からだの中から鉄の横笛を握って生れて来たという評判の、香潮かしおという若者が、一番似合った婿であろうという事にまりました。
白髪小僧 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
香潮かしおは浅ましい姿になって、不思議に生命いのちを長らえまして、一度は人々の前に姿を見せましたが、憐れや化物と間違えられて、そのまま又、湖の波の間に沈んでしまいました。
白髪小僧 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)