香油あぶら)” の例文
蜜蜂も動かされて、いのちの香油あぶらを持って来ます。母は丹精籠めて息子の骨の身体に香油を塗り籠めます。前より美しく勇ましい英雄青年レミンカイネンが再誕して来ます。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
不思議でしょう! ……あなた此の頃、頭髪あたまに付ける香油あぶらかなんか買って来たでしょう。ちゃんと机の上に瓶が置いてあるというではありませんか。そうして鏡を見ては頭髪かみ
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
狡い先生は、これを芬蘭の「カレワラ」の詩に持って行き、生きの身のいのちのふさもとに就ては、「いのちの香油あぶらを、蜜蜂よ、やよ」といっただけで、あっさりうたに唄って片付けてしまわれました。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
いのちの香油あぶらを、蜜蜂よ、やよ
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)