首引くびッぴき)” の例文
私は子供の天性の儘に、そんなふやけた人間が、古本ふるぼんなんぞと首引くびッぴきして、道楽半分にこしらえた、其癖無暗むやみに窮屈な型なんぞへ入る事を拒んで、隙を見て逃出そうとする。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
東京の家からは英語の教科書に使われていたラムの『沙翁さおう物語』、アービングの『スケッチブック』とを送り届けてくれたので、折々字引と首引くびッぴきをしたこともないではなかった。
十六、七のころ (新字新仮名) / 永井荷風(著)