“饉”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
83.3%
ひも16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
百姓達は、今では、一年中働きながら、えなければならないようになった。畠の収穫物の売上げは安く、税金や、生活費はかさばって、差引き、切れこむばかりだった。
電報 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
珍しい、金目になるものを奪い取り、慾情のえを満すことが出来る、そういう期待は何よりも兵士達を勇敢にする。彼等は、常に慾情に飢え、金のない、かつかつの生活を送っていた。
パルチザン・ウォルコフ (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
宿なしの彼は同室者に対する気兼ねから、ひもじい体をむち打ちながら、いつも用ありげにちまた雑沓ざっとうのなかを歩いていた。金はなく、彼の関係している雑誌も久しく休刊したままだった。
火の唇 (新字新仮名) / 原民喜(著)