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顔貌
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がんぼう
ふりがな文庫
“
顔貌
(
がんぼう
)” の例文
旧字:
顏貌
その
顔貌
(
がんぼう
)
は接近してる主人たちのとおりに仕上げられる。
愚昧
(
ぐまい
)
な者の飼ってる猫は、怜悧な者の飼ってる猫と同じ眼つきではない。
ジャン・クリストフ:12 第十巻 新しき日
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
そして
剃刀
(
かみそり
)
と
仮髪
(
かつら
)
とさえあれば人間の
顔貌
(
がんぼう
)
は変えられると云うことを考え合せると、私はその二人が同じ人間であると疑わざるを得なかったのです。
株式仲買店々員
(新字新仮名)
/
アーサー・コナン・ドイル
(著)
そしてマリユスは、そういう際におけるその崇高な
幽鬱
(
ゆううつ
)
な
顔貌
(
がんぼう
)
に対して、自ら驚嘆を禁じ得なかった。
レ・ミゼラブル:06 第三部 マリユス
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
自分がいかにも病人らしい悪い
顔貌
(
がんぼう
)
をして歩いているということを思い知らされたあげく、あんな重苦しい目をしたかと思うと半分は腹立たしくなりながら、病室へ帰ると
匇々
(
そうそう
)
のんきな患者
(新字新仮名)
/
梶井基次郎
(著)
母なる女神の超人間的な
顔貌
(
がんぼう
)
が——現今の生者より以前にも存在し、以後にも存在し、ピザンティン式のマドンナに似て
ジャン・クリストフ:12 第十巻 新しき日
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
▼ もっと見る
画面の
重
(
おも
)
なる線はここに至って決定する。そして今や全体の
顔貌
(
がんぼう
)
が
模糊
(
もこ
)
たる
曙
(
あけぼの
)
から浮き出す。すべてが明確になる、色彩の調和も形貌の輪郭も。
ジャン・クリストフ:12 第十巻 新しき日
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
枕の上に
仰向
(
あおむけ
)
に投げ出されて、首のまわりをしめつけてくる
獰猛
(
どうもう
)
な圧縮に息をつまらしてる顔……刻々に落ちくぼんでゆく
顔貌
(
がんぼう
)
……ポンプにでも吸われるように
ジャン・クリストフ:04 第二巻 朝
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
二人とも——彼女はその
慧敏
(
けいびん
)
さによって、彼は知能の代わりとなってる本能によって——等しく相手を見誤っていた。クリストフは、彼女の
顔貌
(
がんぼう
)
の
謎
(
なぞ
)
と頭脳生活の強烈さとに
蠱惑
(
こわく
)
されていた。
ジャン・クリストフ:06 第四巻 反抗
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
しかし人の
顔貌
(
がんぼう
)
や魂のその音楽も客間の中においては、音楽家の音楽と同じく、無味乾燥で変化に乏しいものと言わなければならない。各人が自分の風格をもっていて、その中に凝結している。
ジャン・クリストフ:10 第八巻 女友達
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
そういう少年の域をはるかに脱しているのだ。それは表皮にすぎない、一時の
顔貌
(
がんぼう
)
にすぎない。それは彼の本体ではない。彼の深い本体と、彼の顔や思想の現形との間には、なんらの関係も存しない。
ジャン・クリストフ:04 第二巻 朝
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
“顔貌”の意味
《名詞》
顔つき。容貌。
(出典:Wiktionary)
顔
常用漢字
小2
部首:⾴
18画
貌
常用漢字
中学
部首:⾘
14画
“顔貌”で始まる語句
顔貌風姿