韓玄かんげん)” の例文
長沙の太守韓玄かんげん股肱ここうの臣で、防戦の指揮官を自分から買って出た大将だったが、この日、関羽がその楊齢を一撃に屠ってしまったので
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかも、なお勝負のつく色も見えなかったが、城の上からそれを眺めていた太守韓玄かんげんは秘蔵の一臣を、ここで討たれては味方の大事と心配し出して
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
夏侯惇のおいにあたる夏侯尚に、韓玄かんげんの弟の韓浩かんこうえ、五千余騎を与えて、張郃援助の軍として差向けさせた。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
長沙の太守韓玄かんげんは取るにも足らん人物だが、久しく彼をたすけ、よく長沙を今日まで経営して来た良将がひとりおる。その人はもう年六十に近く、髪もひげも真っ白になっているだろう。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして遂に、一方の血路を斬りひらき、満身血となって、城外へ逸走してきたが、すでに玄徳は遠く去ってしまったので、やむなくひとり長沙ちょうさへ落ちて、後、長沙の太守韓玄かんげんに身を寄せた。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)