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鞺
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どう
ふりがな文庫
“
鞺
(
どう
)” の例文
巨人の
椎
(
つい
)
を下すや四たび、四たび目に巨人の足は、血を含む泥を
蹴
(
け
)
て、木枯の
天狗
(
てんぐ
)
の杉を倒すが如く、
薊
(
あざみ
)
の花のゆらぐ中に、落雷も
耻
(
は
)
じよとばかり
鞺
(
どう
)
と横たわる。
幻影の盾
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
突如
(
いきなり
)
蒲団を後から引いたので、蒲団は厠の入口で細君の手に残った。時雄はふらふらと危く小便をしていたが、それがすむと、
突如
(
いきなり
)
鞺
(
どう
)
と厠の中に横に寝てしまった。
蒲団
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
と思うと、波頭は吹きつける風にそりを打って
鞺
(
どう
)
とくずれこんだ。
生まれいずる悩み
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
五色の糸と氷を
欺
(
あざむ
)
く砕片の乱るる中に
鞺
(
どう
)
と
仆
(
たお
)
れる。
薤露行
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
鞺
部首:⾰
20画
“鞺”を含む語句
鞺鞳
鞺々
槍鞺
鞺鞺