鞭韃べんたつ)” の例文
いつも互いに鞭韃べんたつし合うという風で、——おれたちが家督したら鳥羽藩に活きた政治をおこなおうぞ、などと云いあいしたものであった。
彩虹 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
そは対手あいての馬を打ちたるに非ず、己が馬に鞭ちて促進せるなり。かくの如く国民間にも鞭韃べんたつの必要あり。吾人の海軍は将来益々ますます強からしむべし。
世界平和の趨勢 (新字新仮名) / 大隈重信(著)
時の政権の将来にたいする満腹の同情と信頼があり、鞭韃べんたつがある。
福沢諭吉 (新字新仮名) / 服部之総(著)
少しの地位を得るともうすっかりその光栄に酔うてしまって贅沢ぜいたくをしようとするような亡国的人士は、諸君の力で鞭韃べんたつして行くべきであるのに
青年の天下 (新字新仮名) / 大隈重信(著)