鞍馬あんば)” の例文
鞍馬あんば長途の馳駆ちく、なんで服装を問おう。今日、ちんが危急に馳せ参った労と忠節に対しては、他日、必ず重き恩賞をもって酬ゆるであろうぞ」
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼らは装毛のないかぶとをかぶり、練鉄の胸甲をつけ、皮袋にはいった鞍馬あんば用ピストルと長剣とをつけていた。
今日もシベリアのブリヤット人死ぬとその乗馬を殺し、もしくは放ち、コーカサス人、夫死すればその妻と鞍馬あんばをして三度その墓を廻らしめ、爾後寡婦も馬もまた御せらるる事なからしむ。
「君に鞍馬あんばを与えよう。雒城らくじょうへ帰って、君の友を説き、城をひらいて無血に予へ渡されい。しかる後には、かならず重く用い、卿らの一門にも、以前にまさる繁栄を約束するが」
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
門前 冷落れいらくして 鞍馬あんばれに
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)