面相おもざし)” の例文
見兼ねたか、縁側えんがわからってり、ごつごつ転がった石塊いしころまたいで、藤棚をくぐって顔を出したが、柔和にゅうわ面相おもざし、色が白い。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
『どうしても阿兄あにきの子だ、面相おもざしのよく似ているばかりか、今の声は阿兄あにきにそっくりだ』となおも少年こどもの横顔を見ていたが、だ、まるで画であった! この二人ふたりのさまは。
河霧 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)