面悪つらにく)” の例文
今はもうほとんど忘れてしまっていました。それだからこうして見ると、誰がしたのかその悪戯いたずら面悪つらにくくなるくらいのものでありました。
大菩薩峠:14 お銀様の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
若者は気軽にて平生へいぜ相撲すもうなどの好きなる男なれば、この見馴みなれぬ大男が立ちはだかりて上より見下すようなるを面悪つらにくく思い、思わず立ち上りてお前はどこから来たかと問うに、何の答えもせざれば
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)