霊官廟れいかんびょう)” の例文
すると、その雷横組のほうが、ふもとぢかい霊官廟れいかんびょうのほとりまで来たときだった。ひょいと見ると、びょうの扉が、魔の口みたいに開けッ放しになっている。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ちがいます、叔父さん、あっしゃあただ、腹はへるし、ねぐらもないので、霊官廟れいかんびょうで寝ていただけです」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「なあに、そんな仰山ぎょうさん獲物えものでもねえが、霊官廟れいかんびょうの内に、うさんな野郎が寝込んでいたので、引ッくくってきた帰り途だ。あそこも村の内、おぬしに声をかけないのも悪いからな」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)