雪頽なだ)” の例文
佐内坂の崖下、大溝おおどぶ通りを折込おれこんだ細路地の裏長屋、棟割むねわりで四軒だちの尖端とっぱずれで……崖うらの畝々坂うねうねざかが引窓から雪頽なだれ込みそうな掘立一室ほったてひとま
菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そうして先を争う蛆虫うじむしの大群のようにゾロゾロウジャウジャと入口の方向へ雪頽なだれ初めた。
二重心臓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)