雄勝おかち)” の例文
ここから北東部といえば、北上川の支流にあたる追波おっぱ雄勝おかち方面と、それから自分がいま経て来た万石浦まんごくうらから、女川湾おんながわわんをいうのです。
大菩薩峠:34 白雲の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
それから山を越えて雄勝おかち郡の西馬音内にしもないに遊び、次の月には柳田村の草薙くさなぎ氏の家で、引留められて冬を過ごすことになった。
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
雄勝おかちの小野寺は芍薬しゃくやくの名所で、小野小町を祀ったという寺がありますから、そこから迎えて来た木像ならば、たとえ小町ほどに美しくはなくても、まさか鬼見たようではなかったろうと思います。
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)