隠所かくれどころ)” の例文
旧字:隱所
垂れ下したる日蔽ひおおいは、これ究竟くっきょう隠所かくれどころと、泰助は雨戸とその幕の間に、いなずまのごとく身を隠しつ。と見れば正面の板床に、世に希有めずらしき人形あり。人形の前に坐りたる、十七八の美人ありけり。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)