銀燻ぎんいぶ)” の例文
く空も、どんよりと銀燻ぎんいぶしのようににぶく、もみや松や雑草の、しめッぽい暗緑色につつまれた山蔭——。そこにサメザメと泣いている女は、井の字がすりの着物をきていた。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)