“鉄函”の読み方と例文
読み方割合
てつばこ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たぶん、算哲博士は世界的の蒐集品を保護するために、文字盤を鉄函てつばこの中に入れただけでは不安だったのでしょう。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
要するにその装置を噴火口の中へ投げ入れておくと、火口底かこうていにおいてたくみにラジウムの入った鉄函てつばこを吸いつけ、あとは重力消去によって噴火口をのぼり、上へ現われ、わが手に入るという計画だった。
鞄らしくない鞄 (新字新仮名) / 海野十三(著)
つまり、閉める時の最終の文字が、開く時の最初の文字に当るわけですが、しかし、この文字盤の操作法と鉄函てつばこの鍵とは、算哲様の歿後、わし以外には知る者がないのです
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)