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金屑
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かなくず
ふりがな文庫
“
金屑
(
かなくず
)” の例文
私の小さいブランコの
吊
(
つる
)
してあった、その無花果の木の或る枝の変にくねった枝ぶりだとか、あるときの庭土の
香
(
かお
)
りだとか、或いはまた
金屑
(
かなくず
)
のにおいだとか
幼年時代
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
国の土蔵の一つに、がらくた道具ばかり
這入
(
はい
)
っているのがある。何に使ったものか、見慣れない器、
闕
(
か
)
け損じて何の片割れとも知れない
金屑
(
かなくず
)
や木の切れがある。
青年
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
かの女は「
闇中
(
あんちゅう
)
に
金屑
(
かなくず
)
を踏む」といふ東洋の哲人の
綺麗
(
きれい
)
な詩句を思ひ出し、秘密で高踏的な気持ちで、粒々の花の
撒
(
まき
)
ものを踏み越した。そして葉の
緻密
(
ちみつ
)
な
紫葳
(
のうぜんかずら
)
のアーチを抜けた。
夏の夜の夢
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
金
常用漢字
小1
部首:⾦
8画
屑
漢検準1級
部首:⼫
10画
“金屑”で始まる語句
金屑物