金尽かねづく)” の例文
いかに金尽かねづくでも、この人種の偏執へんしふには勝たれない。ある日の暮、籠に乗せられて、夕闇の空に紛れて病院を出た。籠は其儘そのまゝもとの下宿へかつぎ込まれて、院長は毎日のやうに来て診察する。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)