“野衲”の読み方と例文
読み方割合
やのう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「いや。よう仰せられた。……そこまで深く考えておざるものなら、野衲やのうの取越し苦労などは、もう無用無用。お元気で行っておいでなされ」
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
城将の首を見ねば断じて和せず——とされていた筑前どのも、野衲やのうからそれを聞くといたく感じられた態で、さすがは大国の毛利、よい家臣を養いおられる。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それゆえ、一応はお坐りあって、真理に屈し、使者の口上をとくとお聞きなされた上で、追い返すもよし、れるもよし、御思案あったがよかろうと野衲やのうは存ずるのじゃが……
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)