遽然きよぜん)” の例文
陽春三月の花のそら遽然きよぜん電光きらめけるかとばかり眉打ちひそめたる老紳士のかほを、見るより早くの一客は、殆どはんばかりに腰打ちかがめつ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
彼が京都に住せしより声名は遽然きよぜんとして挙がれり。此時に当りて学界の諸老先生漸く黄泉に帰す。
頼襄を論ず (新字旧仮名) / 山路愛山(著)
梅子は遽然きよぜん我に返へりつ、「あら、芳ちやん、喫驚びつくりしましたよ、どうなすつて」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)