遺賢いけん)” の例文
遺賢いけんなしということばがありますが、いつの時代になろうが、かならず人の中には人がいるものです。ただ、それを見出す人のほうがいません。また、それを
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「いや、には遺賢いけんだらけだ。あなたもこの旗の座にきてください。天に代って共に道を行いましょう」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とはいえ、かりそめにも、小野次郎右衛門を、その次席に登用したことは、けだし遺賢いけんなからしむる意味で、北条安房守そのほかの幕臣にしてみれば、かなりな勇断と破格を示したものであった。
剣の四君子:05 小野忠明 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「荊、襄の地に、なお遺賢いけんがいるだろうか」
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)